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パッシブデザインとは?パッシブデザインを取り入れた住宅を作ろう

  • 執筆者の写真: 建物ラボ
    建物ラボ
  • 2023年10月26日
  • 読了時間: 4分

更新日:2024年4月24日

**パッシブデザインとは?**


ここ数年で「パッシブデザイン」という言葉を耳にすることが増えましたが、その意味や具体的な利点を理解することで、より良い住まいづくりを目指す手助けとなります。パッシブデザインは、自然エネルギーを最大限に活用して、室内環境を快適に保つための設計手法を指します。この手法を採用することで、エアコンや暖房といった人工的なエネルギーを大幅に減少させることができ、その結果、光熱費や電気代の削減にも大きく寄与します。


まずは『パッシブ』と言う言葉の意味からです。

  • 直訳すると「受身の」「受動的な」「活動的でない」意味があります。住宅業界で使われると、自然の環境を利用して快適・省エネに暮らすという、自然の力を利用するという側面もあります。パッシブの反対に『アクティブ』という考えがあります。こちらは住宅業界では、高額な設備機器を用いて快適に暮らそうという考え方です。例えば高性能エアコン、高性能発電設備など、設備ありきで快適な住宅を作るという考え方です。

当然、アクティブな考え方の住宅ですと、設備代が高いので初期投資も高いです。更に設備ありきの為、ランニングコストも高くなってしまいます。これでは、安く暮らせることは不可能です。

パッシブな考え方の住宅では、自然の力を利用します。例えば、太陽の熱や通風です。太陽の熱量は非常に大きく、例えば南に面した掃き出し窓からは電気ストーブ1台分の熱量が得られます。という事は自然による無料の暖房を使えるという事になります。これを利用しない手は有りませんよね。逆にそれだけ熱量が得られるという事は、夏暑くなるという事です。ですので、夏の太陽高度で日射遮蔽出来る庇やブラインドなどを効果的に配置して、夏は日射を遮りエアコンの効きを良くする、冬は日射熱を取得してエアコンの負荷を減らすなどの対応が効果的です。


通風も同じです。

機器になるべく頼らずに、自然の風を利用して涼しさを得たり、新鮮な空気を取り入れたりして快適性を高めます。また、暑い空気は上に上がり、冷たい空気は下にきますので、重力換気を用いて温度分布を一定にすることも可能です。


まとめると


**日当たりの良い家とその経済的メリット**

日当たりは、家の快適性やエネルギー効率を大きく左右する要因です。日当たりの良い家は、太陽の光を効果的に取り入れ、その光を自然な暖房として活用することができます。冬場には、適切な日照を活用することで、暖房に頼らなくても室内温度を適切に保つことが可能となり、これにより光熱費が大幅に削減されます。


**通風性の高い家とその経済的メリット**

家の通風性は、新鮮な空気を確保し、湿度や温度を適切に調整するために非常に重要です。適切に設計された通風システムは、エアコンや除湿機に頼ることなく、快適な室内環境を提供することができます。このような家は、エネルギー消費を大幅に削減することができるため、電気代も大幅に抑えられます。


**自然エネルギーを活用した家とその経済的メリット**

自然エネルギーを活用することは、環境への負荷を減少させるだけでなく、経済的なメリットもあります。太陽光パネルを使用しての電力生成や、太陽熱を利用した暖房・冷房システムは、長期的に見ると、電気代や光熱費の削減に繋がります。初期投資が必要ですが、その後の運転費が大幅に削減されるため、長期的には非常にコスト効果的と言えるでしょう。


パッシブデザインは、自然エネルギーを活用して快適な住環境を実現するための設計手法です。日当たり、通風性、自然エネルギーの利用という三つの要素を取り入れることで、持続可能な生活をサポートします。そして、その最も魅力的な点は、環境との調和だけでなく、経済的な利益をもたらすことです。光熱費や電気代の大幅な削減は、家計にとっても大きなメリットとなり、長期的にはその恩恵を実感することができるでしょう。

まだまだ、パッシブデザインを実践できる建築会社さんは少ないのが実情です。考え方が複雑ですし、計算できるソフトも限られているのでお施主様で計算するのも現実的ではありません。まずはご質問だけでもOKですので、その際は建物ラボにご依頼下さい。


#パッシブデザイン

#日当たりシミュレーション

#新築住宅

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