住宅の日当たりの基礎 キッチンのカップボード窓について
- 建物ラボ
- 2023年8月17日
- 読了時間: 3分
更新日:2024年4月24日
住宅の日当たりの基礎-キッチンのカップボード窓について明るいキッチン空間に対する憧れは誰でもあると思います。暗い空間で料理したくありませんよね。キッチンのカップボードに窓を付けるか?付けないかは非常に質問の多い項目となりますので、参考になるようにUPさせて頂きます。 そのため、キッチン背面収納の窓のメリットとデメリットを考慮しながら、最適な選択をすることが重要です。 まず、窓を設置するメリットから考えてみましょう。 1. 明るさと開放感:キッチンに窓を設置すると、自然光が入り込みます。これにより、キッチンが明るく広々とした印象を持つことができます。特に、狭い空間のキッチンでは、窓がその空間を大きく感じさせます。カップボード窓は、北側に面する場合が多いです。北側で直射日光が当たらなくとも、太陽光による明るさは得られます。空気中で拡散した光でも明るさを得ることは可能です。 2. 換気:窓はキッチンの換気に有効です。調理中に生じる煙や臭いを速やかに外に排出することができます。 3. 景観:キッチンからの眺めが良い場合、窓はその風景を楽しむための枠組みとなります。調理中に外を眺めることで、リラックス効果も期待できます。 次に、窓を設置するデメリットについて考えてみましょう。 1. 収納スペースの減少:窓を設置することで、壁面の収納スペースが減少します。特に、キッチンスペースが限られている場合、必要な収納スペースを確保することが難しくなるかもしれません。 2. プライバシー:窓は外部からの視線を引き入れる可能性があります。キッチンが外部から見える位置にある場合、プライバシーが損なわれる可能性があります。特に隣棟が迫っている場合、必ず型ガラスにして下さい。 または、横長窓をカップボード上に持ってくることにより外に視線が気にならなくなります。 3. 寒さや暑さ:キッチン背面収納窓は北側になるケースが多いと思います。キッチン背面窓が有る場合、無い場合と比べて寒くはなります。壁と窓の断熱性能だと圧倒的に壁の方が断熱性能が高いのです。ですので、不必要な窓を設置すると寒さが気になる事になります。もし、カップボード背面窓が西側に面している場合、西日が差し込むことで夏の暑さも気になることになります。 上記メリットとデメリットを天秤にかけて、ご自身の生活スタイルと建築条件、周辺環境を考慮して検討してください。 1点注意ですが、太陽の自然の光だけで明るいキッチンを作ることは天窓などを活用しない限り現実的でないと理解して下さい。何故なら、LDKの明るさを優先するので、キッチンを南面の日当たり良好の場所へ配置することは有りません。日当たりの比較的悪いエリアにキッチンが来ることが多いです。ですので、料理で細かい作業をする場合は昼間でも照度が足りなく感じて、照明を活用することになります。 これらを総合的に考慮しながら、窓の有無、位置、大きさを設計することが大切です。自分のライフスタイルや家の状況をよく理解し、プロのアドバイスを求めながら、最適な選択をすることをお勧めします。
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